組合たより「福島市写真美術館：耐震改修優秀建築賞」受賞

　2/14（月）に福島市の指定有形文化財「写真美術館」が（一財）日本建築防災協会の「耐震改修優秀建築賞」を受賞しました。この賞は耐震改修を実施した既存建築物のうち、特に耐震性、防災・安全性、意匠等に優れた建築物に贈られる賞であり、今年度は全国で9施設が選定されました。
審査講評では、文化財価値を損なわない手法で耐震補強工事に取り組んだ事例として、「石造建築の新たな耐震改修の補強方法を示した好例として耐震改修優秀建築賞を受けるに値する」と評価されました。

　本施設は大正11年に建築された大正ロマンあふれる歴史的建造物ですが、平成23年の東日本大震災では屋根や壁等に大きな被害を受けるとともに特殊構造のため耐震補強に技術的課題が生ずるなど解体が検討されました。その後、市民や専門家を交えての検討委員会の提言などを受け、施設の文化的価値等から保存されることとなりました。
当組合では歴史手建造物や古民家再生に関わるヘリテージマネージャーの育成にも取り組んでおり、平成27年度に福島市より「写真美術館再整備工事構造調査業務」を受託（担当者：ボーダレス総合計画事務所）して以降、耐震補強解析や修復改修実施設計・工事監理、展示利活用計画策定等の業務に携わってきました。令和元年度から2年度にかけて耐震補強等の再整備工事が行われ、震災から10年を迎えた年の令和3年5月末に「花の写真館」としてリニューアルオープンしました。

日本建築防災協会「耐震改修優秀建築賞」受賞記事等[PDF形式](1MB)