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組合たより

組合たより「福島市写真美術館再整備工事現場見学会」の開催結果について

2020.1.15

 1/10(金)に福島市で当組合が設計・工事監理を受託した標記施設見学会を開催しました。本施設は大正11年に逓信省電気試験所福島出張所として建設され、その後、日本電気計器検定所福島試験所として使用されていたものを福島市が平成12年に譲渡を受け、平成14年福島市有形文化財に指定、主に1階部分を復元整備し「福島市写真美術館」として開館した施設です。
 別名「花の写真館」とも呼ばれ、写真家・故秋山庄太郎氏寄贈の常設展示室と市民が利用できるギャラリーを併設し広く市民に親しまれてきましたが、平成23年に発生した東日本大震災により甚大な被害を受けたことから休館となっていました。近年、福島市に開館要望の声が多数寄せられたことから、被災復旧と耐震補強を含む再整備事業実施が決定さ、令和2年度末完成を目指し改修工事が進められています。

 当日は、組合員やヘリテージマネージャーを目指す建築士など約20名が参加し、設計・工事監理担当事務所である(株)ボーダレス総合計画事務所の鈴木代表等から、施設概要や改修手法等の説明を受けました。本施設は国見石に似た組積造2階建てで、組合では平成26年度に「構造調査業務」を受託し、組積造文化財専門家の花里利一氏(三重大学工学研究科建築学専攻教授)の技術指導、福島市文化財委員の高橋恒夫氏(東北工業大学工学部建築学科教授):当時)の文化財監修のもと、修復委員会による協議を重ねながら詳細被害調査、構造調査、材料試験の結果を報告書にまとめ、耐震診断方法・費用等を算出したそうです。その後、平成27年度に「耐震補強解析業務」、平成28年度には「修復改修実施設計業務」、平成30年度に「修復改修実施設計業務」を受託し、今日に至っています。
次に耐震補強の方針ですが、免震工法をはじめRC壁増設、RC柱・梁付設、S造フレーム補強、鋼板付設など補強方法が多岐に渡る中で、できる限り当時の面影を残すべく外部に補強面を露出させない「鉄筋挿入工法」と「PC鋼棒プレストレス工法」を採用したとのことです。現場ではこれらの説明を聞きながらの見学会となりました。

外壁面

正面ペディメント撤去部

屋根材撤去部

解体材料保管

1階内部撤去状況

鉄骨梁は輸入材(スコットランド押印)

内部足場組

2階内部撤去状況